世紀の誤審

この日記では基本的に阪神タイガースに触れてなかったけど、今日は書かざるを得ない。
それぐらい、いろいろと考えさせられた首位攻防戦だった。


ケーブルテレビの生放送で見てたからよく確認できたけど、
9回表、2死満塁で関本のライト前ヒットでの2塁走者・中村豊の本塁突入は完全なセーフ。
どこをどう見ても谷繁のタッチよりずいぶん早く中村の足がホームペースを触っている。
そして9回裏、無死2・3塁で谷繁の放ったセカンドゴロでアレックスが本塁突入。
これは判定どおりセーフ。際どい判定で矢野が怒る気持ちも分からなくはないがセーフ。
10回裏。1死1・2塁で2塁走者・福留が試みた3盗。フォースプレイでもなければあれはセーフ。
盗塁は言うまでもなくタッチプレイなので完全なるセーフだったと思われる。
審判も人間なんだし、日本のプロ野球がVTRによるジャッジ確認をしてないわけだから
それに従わなければならない。
相撲とは違い、1プレイ1プレイを切ってしまうとまったく違う競技になってしまう
野球やサッカーといったスポーツにおいてはこれからも人間の目に頼らざるを得ないだろう。


そういう部分を差し引いても、9回表の判定は酷かった。
あの誤審がなければ9回裏や10回裏の誤審騒ぎもなかったし、9回で決着が着いていたかもしれない。
阪神が逃げ切っただろうと言いたいのではない。
むしろ、一気呵成に攻め立てた中日がサヨナラ勝ちを決めていてもおかしくなかった。
それぐらい大きなジャッジミスだったということだ。
あれで試合の流れが大きく邪魔されてしまった。
球場全体が阪神を勝たせなければ…勝たなきゃおかしいみたいな雰囲気になってしまった。


基本的に、誤審は仕方ないと思う。
しかし、やってはいけないジャッジミスというのは確実に存在する。
橘高という審判の経歴*1を見ているとどうも彼はその能力に欠けているのではと思ってしまう。
選手の琴線に触れるようなミスをやってしまうのだ。
ストライク・ボール、アウト・セーフの判定基準は極めて曖昧で微妙なもの。
それでいて、やっぱり絶対にこれはアウト、セーフだという瞬間は存在する。
その瞬間を見極めてこそ、プロの審判だと思う。




後味の悪い形で終わった天王山2連戦だったけど、これでうっすらと何かが見えてきた。
現在、阪神・中日のゲーム差は3ゲーム。
普通に考えると一歩阪神がリードした形になっているが、阪神の引き分け数5が痛い。
なぜなら、今年のセリーグは勝率で1位になったとしても、勝ち数で2位に劣る場合、
プレーオフになるという制度になっている。
つまり、引き分けは0.5勝というよりも、0.5敗の意味合いが強い。
その点、中日の引き分け数は1で、この点で優位に立っている。
つまり、現在の3ゲーム差は引き分け4があることによって1ゲーム差まで狭まるのだ。
阪神ファンとしてはアレなんだがこの天王山、阪神が連敗することがあったら、
はっきり言って中日の優勝がかなり現実味を帯びていたと思う。
阪神が1勝1敗で乗り切ったことによって、阪神の優勝の可能性も出てきた、という印象。
岡田監督があれほどに誤審に激昂し、無茶とも言える久保田の続投を選択したのも、
岡田監督自身、首位に立っているという感覚がまったくないからだと思われる。


今年の阪神は調子の波が小さく、大連敗もしない代わりに大連勝も無い。
墓穴を掘るとしたら中日のほうか。
言い方を変えれば、中日の調子如何でペナントの行方は決まるということだ。
阪神の奇跡的な"逆転優勝"に祈るような気持ちで期待しておこう。




……っていうか、いくら天王山だからってケーブルテレビ見れる会社に
仕事もせずにかじりついて見てる俺ってどうなのよ……。
仕事しろ、俺orz